È̩KÓ̩ KE̩TA 第3課「具合を尋ねる」

この課では、「別れの挨拶」「所有代名詞」「否定文の基本」「はい/いいえの表現、s̩eを用いた疑問文」について学びます。

■ 解説と文法

● 別れの挨拶

diは「~になる」を意味し、別れる時の挨拶に用いられます。 すでに出てきたó̩ dàbò̩以外にも何種類かあります。 返答は、òoの後に同じ文を繰り返します。

  • Ó(【3単主】) dàárò̩ (< di(なる) àárò̩()).「また明日/おやすみなさい」
  • Òo, ó dàárò̩.「ええ、また明日/おやすみなさい」
  • Ó(【3単主】)dò̩la (<di(なる) ò̩la(明日)).「また明日」
  • Òo, dò̩la.「ええ、また明日」
  • Ó(【3単主】) dìgbà (<di(なる) ìgbà()).「またいつか」
  • Òo, ó dìgbà.「ええ、またいつか」

スキットでは次のような表現も出てきましたね。

● 所有代名詞

単数 複数
1人称 ` mi - wa
2人称 ` re̩ - yín
`
3人称 - rè̩ - wo̩n
- è̩

ヨルバ語の所有代名詞(英語のmy/your/his/theirなどに相当)を覚えましょう。 英語の場合とは逆で(また、第2課で学んだ所有構造と同じく、順番は【名詞ー所有代名詞】のようになります。 加えて、微妙な声調の変化が絡んできます。

上の表で、それぞれの人称代名詞の前に「`」や「-」が書いてあるのは、この声調規則を表すためのものです(「`」は延長された直前の母音が低声調であることを、「-」は中声調であることを表わしています)。

綴り字 発音
olùkó̩ mi olùkó̩ò̩ mi 「私の先生」
ìwé re̩ ìwéè re̩ 「あなたの本」
o̩mo̩ rè̩ o̩mo̩ rè̩ 「彼(女)の子供」
ìlú wa ìlúu wa 「私たちの家」
ò̩rò̩ yín ò̩rò̩ yín 「あなたたちの話」
ilé wo̩n ilée wo̩n 「彼(女)たちの家」

さらに実際の発音では、延長母音と声調が前後の音声環境に影響され、複雑な表現形をとります(あまりに複雑なので、逐一説明していると大変なので、ここでは触れません)

● 否定文の基本

否定文の作り方について学びましょう。否定文を作る場合、以下の2点が必要です。

A) 否定辞を動詞の前につける

B) 否定文専用の主語代名詞を用いる


ただし、否定辞kは頻繁に脱落します。 スキットにも次のような表現が出てきましたね。 発音をよく聞いてください。


否定文専用の主語代名詞は、以下のようになります。比較参考のために、肯定形の主語人称代名詞も掲げておきます。

単数 複数
肯定 否定 肯定 否定
1人称 mo n/mi a
2人称 o
3人称 ó なし wó̩n wo̩n

1人称の複数形、2人称の単数・複数形は、肯定・否定とも形は変わりません。

  • A(【1複主】) je̩(食べる) e̩ran().「私達は肉を食べる」
  • A(【1複主否】) (【否定】) je̩(食べる) e̩ran().「私達は肉は食べない」
  • O(【2単主】) ko̩(学ぶ).「あなたは学ぶ」
  • O(【2単主否】) (【否定】) ko̩(学ぶ).「あなたは学ばない」
  • (【2複主】) mò̩(知る).「あなた達は知っている/あなたはご存知である」
  • (【2複主否】) (【否定】) mò̩(知る).「あなた達は知らない/あなたはご存知でない」

1人称単数形の否定形には、nmiのバリエーションがあります。 nmiも意味上の違いは特になく、どちらを使ってもかまいません。


3人称複数の否定主語代名詞は、肯定形と否定形の違いが、わずかな声調の違いのみで区別されます(高声調と中声調)。 といっても、以下の例文では否定辞が入るので、聞き違える心配はありません。

  • Wó̩n(【3複主】) mò̩(知る).「あの人たちは知っている/あの方はご存じである」
  • Wo̩n(【3複主否】) (【否定】) mò̩(知る).「あの人たちは知らない/あの方はご存じでない」
  • Wó̩n(【3複主】) (持つ) mó̩tò(自動車).「あの人たちは車を持っている/あの方は車をお持ちである」
  • Wo̩n(【3複主否】) (【否定】) (持つ) mó̩tò(自動車).「あの人たちは車を持っていない/あの方は車をお持ちでない」

3人称単数形の否定主語代名詞はありません。 これは、肯定形や複数形と形が同じという意味ではなくて、3人称単数の場合、否定文中では代名詞を用いないという意味です。 次の例の否定文では、主語がなく、いきなり否定辞から始まっていますね。

  • Ó(【3単主】) gbá(掃く).「あの人は掃く」
  • (【否定】) gbá(掃く).「あの人は掃かない」
  • Ó(【3単主】) lo̩(行く) (~へ) Ìbàdàn(【地名】).「あの人はイバダンへ行く」
  • (【否定】) lo̩(行く) (~へ) Ìbàdàn(【地名】).「あの人はイバダンへ行かない」

● 「はい」「いいえ」の表現、s̩eを用いた疑問文

ヨルバ語の「はい」「いいえ」にはいくつかのバリエーションがありますが、もっとも一般的なのは、次のものです。


すでにS̩e dáadáa ní?「ご機嫌いかがですか?」という表現は何度か出てきましたね。 yes/no疑問文、つまり「はい/いいえ」のいずれかの答えが返ってくるような疑問文は、疑問辞s̩eを使います。

  • S̩é(【疑問】) o(【2単主】) fé̩(欲する) je̩un(食べ物)?「食べたいですか?」
  • Bé̩è̩ni(はい), mo(【1単主】) fé̩(欲する) je̩un(食べ物).「はい、食べたいです」
  • Rárá o(いいえ), n(【1単主否】) (【否定】) fé̩(欲する) je̩un(食べ物).「いいえ、食べたくありません」
  • S̩é(【疑問】) o(【2単主】) lo̩(行く) (~へ) ilé-ìwé(学校) lónìí(今日) (< (【前】~に) òní(今日))?「君は今日は学校に行ったの?」
  • Bé̩è̩ni(はい), mo(【1単主】) lo̩(行く) (~へ) ilé-ìwé(学校).「うん、学校に行ったよ」
  • Rárá o(いいえ), n(【1単主否】) (【否定】) lo̩(行く) (~へ) ilé-ìwé(学校).「いや、学校には行かなかったよ」
  • S̩ó (< s̩é(【疑問】) ó(【3単主】)) dára(良い) púpò̩(とても)?「それはとても良いですか?」
  • Bé̩è̩ni(はい) ó(【3単主】) dára(良い) púpò̩(とても).「はい、とても良いです」
  • Rárá o(いいえ), (【否定】) dára(良い).「いいえ、よくありません」