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第12課 健康

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●文法と抑揚

 

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言葉の使い方を確かめ、抑揚をつけて言ってみましょう。

抑揚のつけかたは地域や時代によって多少違いますが、ここでは基本形を学びましょう。

 

1. 不完了体と完了体(1)


「(複数の)重い本を送っていたの」、という意味で使っています。「посылать」(送る、送るという動作をする)は動詞の不完了体です。「…していた」、と動作の【経過】を表したい場合には、多くの場合、不完了体の過去形を使います。
(1) Антон долго решал задачу. アントンは長い間課題を解いていました。
(2) Аня лолго делала домашнее задание. アーニャは長い間宿題をしていました。
(3) Мы долго учили разные тексты. 私たちは長い間色々なテキストを覚えようとしていました。
「(何回も)…していた」、と動作の【繰り返し】を表したい場合にも、多くの場合、不完了体を使います。
(4) Обычно я получал посылку вечером. 普段は僕は小包を夜に受け取っていました。
(5) Обычно я покупал лекарство там. 普段は僕はあそこで薬を買っていました。
(6) Вчера я звонил вам несколько раз. 昨日僕はあなたに何度かお電話しました。







多くの動詞には不完了体と完了体のペアがあります。「послать」(送る、送るという結果を得る)は、完了体です。「…してしまった」、と【完了】を表したい場合には、多くの場合、完了体の過去形を使います。
(1) Антон наконец решил задачу. アントンはついに課題を解き終えました(解決しました)。
(2) Аня наконец сделала домашнее задание. アーニャはようやく宿題をやり終えました。
(3) Мы наконец выучили разные тексты. 私たちはようやく色々なテキストを覚えきりました。
「(1回)…した」、と【1回限りの動作】を表したい場合にも、多くの場合、完了体を使います。
(4) Сегодня я получил посылку утром. 今日は僕は小包を朝受け取りました。
(5) Сегодня я купил лекарство здесь. 今日は僕はここで薬を買いました。
(6) Сегодня я позвонил вам рано утром. 今日僕は朝早くにあなたに電話しましたよ。







移動の動詞の先頭に「при」を付けることによって到着を表しています。これも動詞の完了体です。過去形には、「-шёл」、「-шла」、「-шли」の形があります。
(1) Я только что пришёл. 僕はたった今着いたところです。
(2) Я только что пришла. 私(女性)はたった今着いたところです。
(3) Когда Вы пришли? あなた(たち)はいつ着いたのですか?
不定形は「прийти」(歩いて到着する)です。「приехать」(乗って到着する)という動詞もあります。また、「пойти」(歩いて出かける)を使えば、出発を表すことができます。これも動詞の完了体です。「мы」(私たち)に合わせた形にして、「-те」を付ければ、丁寧な言い方で誘うことができます。
(4) Пойдём в кафе! カフェに行こう!
(5) Пойдёмте в кафе! カフェに行きましょう!






2. 生格


「меня」は「я」(私)の生格という形です。「у」+「меня」で 「私」、「のもとでは」という意味になります。そして、単数の部分が痛い、という場合には、「болит」を使います。
(1) У меня болит голова. 私は頭が痛いです(私のもとで頭が痛みます)。
(2) У меня болит горло. 私は喉が痛いです。
(3) У меня болит желудок. 私は胃が痛いです。
(4) У меня болит живот. 私はおなかが痛いです。
複数の部分が痛い、と伝える場合には、「болят」を使います。
(5) У меня болят глаза. 私は両目が痛いです。
(6) У меня болят зубы. 私は(複数の)歯が痛いです。
(7) У меня болят руки. 私は両手(両腕)が痛いです。
(8) У меня болят ноги. 私は両足が痛いです。







「тебя」は「ты」(君)の生格という形です。「у」+「тебя」で 「君」、「のところには」という意味になります。そして、有るかどうかを伝える場合には、「есть」(あります)を使います。
(1) У меня есть вопрос. 私には質問があります。
(2) У тебя есть время? 君には時間がある?
(3) (У него/ У неё) есть температута? (彼には/彼女には)熱はあるでしょうか?
(4) У нас есть страховой полис. 私たちは保険証を持っています。
(5) У вас есть аллергия на лекарство? 薬に対するアレルギーはありますか?
「деньги」(お金)のように複数形の名詞を使う場合でも、現在の話なら、「есть」(あります)をそのまま使うことができます。
(6) У них есть деньги? 彼らにはお金はあるでしょうか?







この場合の「вас」は「вы」(あなた)の生格という形です。「у」+「вас」で 「あなた」、「のところには」という意味になります。
(1) У вас есть очки? あなたはメガネを持っていますか?
「私」や「あなた」ではなく、人の名前で伝える場合には、以下のように使います。男性名詞なら「а」を付ける、女性名詞なら最後の1文字を「ы」に変えるのが、代表的な形です。「あいうえお」のうち、「あ」と「い」(ゥイ)を使う、と覚えておきましょう。
(2) У Антона есть брат? アントンには兄(または弟)はいるでしょうか?
(3) У Анны есть сестра? アンナには姉(または妹)はいるでしょうか?
上の質問に対して、「兄はいません」、「姉はいません」、という場合には、さらに「兄」、「姉」の部分でも生格を使います。「нет」(無い、いません)+生格という組み合わせになります。
(4) У Антона нет брата. アントンには兄(または弟)はいません。
(5) У Анны нет сестры. アンナには姉(または妹)はいません。
これは「否定生格」という用法です。「熱がある」、「熱がない」の例も見ておきましょう。
(6) Температура есть. 熱があります。
(7) Наверное температуры нет. おそらく熱はありません。
第12課の確認問題では、女性が次のように話しています。体調について何と話しているのか、聴きとってみてください。
Завтра я не могу пойти на концерт.
明日は私はコンサートに出かけることができません。
Пойду в больницу.
病院へ行きます。
Всего хорошего.
ごきげんよう(さようなら)。






3. овать動詞、евать動詞


動詞の中には「-овать」や「-евать」で終わるものがあります。現在形で人称に合わせて使う場合、「ова」や「ева」の部分が「у」1文字に変わるのが特徴です。「танцевать」(踊る)の例を先に見てみましょう。
(1) Мне нужно танцевать. 私は踊らなければなりません。
(2) Я танцую. 私は踊っています。
(3) Вы танцуете? あなたは踊っていますか?
次に、「чувствовать」(感じている)の例を見てみましょう。体調がすぐれない時に使える表現です。
(4) Я плохо себя чувствую. 私は気分が悪いです。
(5) Как вы себя чувствуете? あなたの気分はいかがですか?
「себя」は再帰代名詞というもので、ここでは「自分を」という意味で使われています。






 

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